建国記念日とは?
一昨日の2月11日のお昼にうなぎを食べにいこうと言うことになり、一色まで行ってきました。
丁度うなぎやさんの駐車場から神社がよく見えて、そこには大きな日の丸の旗が揚がっているのが見えました。
天気のよい日でぼんやりと眺めながら「あ~ 今日は建国記念の日だからか!」と改めて感じました。
私を含め日本人はあまりこの「建国記念の日」の意味を知らないのではないでしょうか?
世界的にみれば、いわゆる「建国記念日」というのは、国家最大の慶事として盛大に祝います。アメリカの「独立記念日」では、「Happy Birthday, America!」などと騒いで、華やかな花火や盛大なパレードに興じ、中国でも国慶節という祝日を用いて建国の偉業を大いに讃えます。
「それでは日本は?」と振り返ってみると、そのような想いや経験に触れた記憶はほとんどありませんよね。
本来日本では、この「建国記念日」は、紀元節(明治5年)と呼ばれる初代天皇たる神武天皇がご即位された日を言うそうです。
しかしながら、そうした事実を私たちの多くは知らないのです。実はここに大きなカラクリが一つあります。
現在の日本の建国を祝う日は、「建国記念日」とは言いません。
「建国記念の日」という「記念」と「日」の間に「の」という一言が入ります。一見、何ら変わりがないようにも思いますが、実はこの「の」が重い枷となっているようなのです。
敗戦当初、新たに憲法が草案されていくに従って、政府は当然、建国記念日の制定に入りました。なぜなら独立した主権国家の中で、建国記念日のない国は事実上存在し得ないからです。
しかし、当時いくら法案を提出しても、反対する野党によって阻まれてきました。その数、9回にも及び10年近くにもわたって、この「建国記念日」の制定が迎えられないという異常事態を引き起こしたのです。このため、最終妥結案として用意されたのが、この「の」です。つまり、紀元節の流れを汲む「建国記念日」は認められませんが、「建国」という事象に対する記念ということで妥協しましょう、というものだったようです。
と、いうことで戦前の明治政府が定めた建国記念日は、昭和41年になって「建国記念の日」と呼ばれる祝日に変わったようですよ。